ヤフオクで結城紬を買ってみた

最近滅多に着物を買わなくなったけれど
ヤフオクで気になる物を見つけて
久しぶりに買ってしまいました。

このところ、Pさんが死んだり
つまらないトラブルに会ったり。
おかげで、精神的にゆとりが無くなって
着物を着る機会も少なくなっていました。

そんな訳で着物から離れていたのです。

今回買ったのは
決してヤフオクでは買うまいと決めていた
結城紬です。

なぜ、買うまいと決めていたかと言うと
結城は触って買わないと良い物かどうかわからないから、であり
ヤフオクの業者は信用出来ないから、でありました。

でも、ついつい触手が動いたのは
言うまでもなく、あまりにも安かったから。

今回結城を買ってみて気がついたのですが
結城紬って、ものすごく安くなっているのですね。

私が買ったのは「結」の字の証紙がついた物でした。
少し前から探していたシンプルな柄の藍色の結城で
一目で気に入って購入しました。

DSCN2060.jpg


届いた着物を広げてみてみたら
手触りも良いし、一度も着ていないのではと思うくらい綺麗。
いつものように、100倍ルーペでチェックしてみました。
糸も全て真綿で
重要文化財指定の結城と思われるものでした。
ラッキー!
最近ろくなことが無かったので
かなり嬉しかった。
たまには良いことが無いと人間辛いものです。

重要文化財指定の結城紬って
数年前まではすごく人気があって
随分高かったけれど
今では運が良いと、本当に安く手に入ります。
特にヤフオクでの価格は下がっています。

あくまでも「運」が良ければ、ですが
これって本物の「重要文化財指定の結城」?というのが
1万円2万円で買えるんじゃないかと思います。
柄が気に入れば一か八かで買ってみてもいいかもしれません。

今回買ったのは一応証紙付きだったので
さすがに1万円ではなかったけれど
これに気がついて以来
ヤフオクで結城紬をチェックするようになりました。

そして、つい、うっかりもう一枚。
こちらは本当に即決で約1万円でした。
無地です。

DSCN2062.jpg


これも
重要文化財指定の結城みたいに見えます。
実際にはおそらく
検査に合格できなかった結城ではないかと思います。

なぜなら、何箇所か汚れ糸が織り込んであったのです。
こういう明るい色の先染の無地って
綺麗に織るのが難しいらしく
気が付かないうちに汚れ糸を織り込んでしまって
「合格」の証紙がもらえなくなるらしいです。
これは多分そういったもので
だから1万円で買えたのかな?と勝手に思いました。

黒っぽい結城の羽織が欲しかったので
早速、憲法茶に染めてもらいました。

今年、仕立てに出そうかな。
楽しみです。



















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最初の着物 小紋

私は着物が好きです。

着物を着てみたいと思うようになったのは
夫と一緒にリサイクルショップや骨董市に
行くようになってからです。
結婚したばかりの頃、
夫は仕事に使えそうな
小さな手染めの江戸小紋の端切れなんかを
骨董市でよく買っていて
私も一緒にお店を回っていました。

最初のうちは私も着物の柄に魅せられて
数千円の地味目の銘仙や
お召しや紬をスカートに直して楽しんでいました。

そのうち、着物として着られるレベルの物にも目がいくようになったのです。
当然のことですが、材料としてタダ同然で売られている物よりも
着物として着られる物やそれなりの価格で売られている物は
布として力を持っていて、魅力がありました。

私は骨董市で着物に出会うまで、着物って言うのは超高級品で
一枚数十万なんて言うのは当たり前であって
一部のお金持ちが着る物だと思っていたのです。
骨董市で着物を見つけて
なんだ、私でも買えるんじゃないの、と思いました。
そして綺麗な着物を着てみたくなりました。
実は一番最初に着てみたいと思ったのは
本当に綺麗な友禅染の訪問着でした。

秋の草花柄の綺麗な淡いクリーム色の訪問着を
リサイクルショップで見つけたのを思い出します。
8万円でした。
でも買わなかったのは身幅が妙に狭かったから。
今思うと、そんな物を買わないで本当によかった。(笑)
そんなの、絶対着ないもの!

そして、いろいろ本を読んだり、
着物って実はいろんな種類があるんだと
少しずつ分かり始めながら
リサイクルショップを回ってみると
今度は、自分ぴったりのサイズというのが、なかなか売っていなくて
結局身長165センチの体格の良い私は
激安着物を簡単に入手することが出来ないことが分かったのです。

それでも、着物って欲しいと思うと
とにかく何か欲しくなるもので(笑)
これは着物にはまり始めた人は多分
みんな経験しているんじゃないかと思います。
それで高額な着物を、
うっかり入った呉服屋さんなんかで買っちゃったりするんですよね。

着物を最初に買うにあたって
冷静に一つずつ必要な物だけそろえられる人って言うのは
誰かに買ってもらっているために自由に選べない人か、
着物に詳しい人が身近にいて
アドバイスをもらえる人だけだと思います。

私が最初に「着物として着られるもの」を手に入れたのは
黒地の小紋でした。
日本橋の「たんすや」さんで購入しました。

たんすや小紋

仕立て上がりで3万円位だったかな?
未使用品でした。
小さな白抜きのつぶつぶの中に
小花が一輪づつ、いろんな色で入っています。
生地はさらっとした感じで
縮緬ではなく紬でもない。
これ、なんて言う生地なんだろう。
羽二重の分厚いの?イヤ違う。
なんだかわからないけれど気に入ったのです。
お店の人は何故か違う着物をしきりに進めたのだけれど
この時はどうしてもこれが欲しかった。

この日はきっと着物を買おうと思って
カードを握りしめて日本橋へお買い物に行ったのです。
これを手に入れたときは本当に嬉しかった。
売ってくれた店員さんのことまで良く覚えています。
この時、帯は買わなかったのだけれど、
こんな帯が合いますよ、と丁寧に教えてくれました。

今思うと、最初の着物として
この小紋は自分にとって、とても良かったと思います。
帯も小物も合わせやすかったし、
派手でもなく、地味でもなく、季節も選ばない。
当時良く着ていました。
通りすがりのおばさんが「素敵よ!」と言ってくれた事がとっても嬉しかったり。
仕立て上がりだったので
裄が微妙に自分サイズと違っていて
自分で直したりしました。

着物は最初から高額なものは買わない方が良いと私は思います。
勿論何を買っても問題のない経済力のある人は別です。
経済力のある人は、好きな物を好きなだけ買って楽しむべきです。
それで日本の経済に貢献できるのだから、
自由にお金を使うべきです。

でも大抵の人は物を買うときには予算があって
それを超える物を買うときにはきちんとした計画が必要です。
欲しいから買っちゃった、を繰り返すと
自分だけでなく周りの人にも迷惑をかける事になります。

着物は、はまってしまうと
どんどん、良いものへ、良いものへと目がいってしまいます。
最初から長く着ることが出来るものを
見つけられるラッキーな人なんて
そうはいないんじゃないでしょうか。
たいていの場合、最初の一枚というのは
「着潰す」まで着ることはないんじゃないかと思うのです。

「自分にとっての良いもの」を買うためにはお金と知識が必要です。
それを「貯めてから」でないと
高額な着物は買わない方が良いと思います。

一時、着物初心者には無地紬が良いと
着物雑誌に出ているのをよく見かけました。
でも、無地紬って難しいと思うのは私だけでしょうか。
無地紬の良いものは高額です。
安い無地紬は布地が硬いものが多く、体に添わないのです。
安い価格の中から良いものを見つけられるのは
目利きの人と、運が良い人だけです。
しかも着慣れない人が無地を格好良く着こなすのは本当に難しい。
なぜなら、模様がないので
着付けが下手だと皺が目立ちやすくて大変なのです。
更に汚れやシミも目立つ。
しかも、帯も目立つので
相当良い帯を持ってこないと、仲居さんみたいになってしまいます。
更に相当良い帯って言うのがまた高額で…。
確かに組み合わせに成功すると
とっても現代的で、格好良くなるんだけれど。
あまり重たい物でなければ
箔糸を使った帯もあわせられるしね。

無地紬は着物に着慣れた人向けの物だと私は思います。
実際私は憧れはあるものの、一枚も持っていません。
欲しいと思うこともあるのだけれど。
でも、難しい…、と思うのは私だけでしょうか。

紬と違い、小紋は染なのでいろんな模様があって
自分が普段着ているような洋服に似た柄だって売っています。
しかも価格が安くて、生地の善し悪しも
ぱっと見ではわかりにくい。


最近、初めて買ったこの小紋をあまり着なくなりました。
それでも、自分にとっては思い入れのある着物です。
この着物に合わせて
羽織を作り、ショール、帯と
一つ一つ選んで買いました。

気がつけば9年前のことです。

この9年の間に着物の流行も、値段も随分変わりました。
7マルキや9マルキのシンプルな柄の大島紬は
数万円どころか、運が良いと数千円で買えるようになっているし、
久米島紬なんかも、当時は琉球の織物が流行っていて
安くても10万円以上だったのに
今ではヤフオクで4万円台で売っているのを見つけられます。(それでも売れていない)
結城もヤフオクでは安くなりましたよね。
でも逆に亀甲の細かい物をリサイクルでは滅多に見つけられなくなりました…。
今後、増々簡単には買えなくなるんだろうなあ。

この、初めて買った小紋は
大島紬の緑色の染め帯を合わせて良く着ました。

懐かしい想い出の一枚です。

いつの間にか紬ばっかり着るようになってしまって
この小紋から遠のいていましたが
次のシーズンにはきっと着ようと思います。









浴衣の季節

もう浴衣の季節ですね。
でも私は、浴衣をほとんど着ません。
夏に着るのは絽の着物が多いかな。
随分前に竺仙の反物を買ったのだけれど
仕立てないでそのままになっています。


娘に今年は赤っぽい浴衣を買いました。
ネットで買ったものなので
届いたとき「ちょっと地味だったかな」と思いましたが
着せてみるとよく似合っています。
まだ小学校一年生になったばかりですが
この柄を着ると少しお姉さんに見えます。
今年は七五三の年なので
又、姉のところの着物を借りようかな。

浴衣
玄関の朝顔と。
まだ朝顔は咲いていませんが
つぼみを沢山付けています。
浴衣を着るとゴールデンウイークの時の
どろんこ写真とは様子が違って(下の写真参照)
女の子らしく見えます。

ここのところ若干涼しいので
着物も良いですね。
でも今は締め切り前で全然余裕が無くて
着物どころではない状態です。

中村勇二郎さんの川端柄

足を骨折したおかげで(?)良いものが手に入りました。

ずーっと前からほしかった中村勇二郎さんの小紋です。

中村勇二郎

中村さんご本人は竜田川を表現したということですが
竜田川というよりは花模様のように見えます。
本当はもみじ?なのかな。
中村さんがお好きな方はご存知だと思いますが、
川端康成さんがノーベル賞を受賞した時に
この江戸小紋の柄を選んで表紙にしたということで川端柄と呼ばれているそうです。

この川端柄は以前からずっとほしくて、探していたものです。
呉服屋さんだとまだ売っているところもあるのでしょうか?
川端康成さんがノーベル賞を取った時代のものですから
ずいぶん前のものです。
前からネットオークションや楽天市場で探していましたが
この色を見たのは初めて。

これを探していたおかげで
その他の柄の中村さんの小紋を
格安で手に入れることに成功した私は
もう竜田川はいらないかなあと思っていたのですが
今回の骨折で身動きが取れず
いろんなことに対してやる気がなくなり
暇を持て余していたため
ネットオークションを見ながらぼんやりしていました。
でも、そのお蔭でやっと見つけて手に入れられたのです。
やっぱり代表作だけあってすごく素敵!
今まで手に入れたものの中でこれが一番好きです。
八掛は濃いめの赤がいいかしら。
あ、そうだ。
前に万筋の江戸小紋をヤフオクで買ったのがあるから
それを八掛にしようか。
丁度あれも赤っぽいし・・・、
帯は渡文のすくい帯かしょうざんの紫のが良いなあと
色々考えて骨折で沈んでいた心が楽しくなります。


これを売っていた人は
この小紋が人間国宝である中村さんの作品で 
なおかつ代表作であることを全く知らない人でした。
そのため、「沖本雄二郎さんの小紋です」などと全く違う表示で出されていました。
でも私は、ずっと探していた柄なので
見てすぐ中村さんの小紋だというのがわかりました。
そんなわけで、人知れずこっそりと出品されていたものを
激安で落札出来、この小紋は我が家にやってきました。

色はピンクにえんじ色で柄が刷られていて
ちょっとかわいらしい感じです。
今、これを自分用に仕立てるか、
それともとっておいて娘に着させるかで非常に悩んでいます。
娘はまだ5歳なので顔映りはやっぱりババくさいです…(笑)。
これって色柄が可愛いようで意外と落ち着いた感じになるのです。
娘が着るにしても30歳以上かな、って言う感じがしました。
当の娘は「もっとお花の柄とか可愛いのがいい」と言う事で
中村さんの江戸小紋に興味がないようです。
自分用に仕立てたら羽織は落ち着いた暗い色にしよう。
黒大島の飛び柄でサクラが入っている羽織を合わせたら素敵かも。

私が持っている中村さんの小紋は
一枚は紫の菊柄のもの。
これはあちこちでよく見かけるもので、
手に入れやすい小紋です。
観劇の時などにぴったりで、
歌舞伎見物に時々着て行きます。

もう一枚はグレイがかったピンクで
これは自分用に仕立てずに娘用に取っておくことにしました。
柄は「心・技」という文字が白で一面に抜かれていて
娘が仕事についたころに仕立ててやろうと思っています。
まだずっと先の話ですが、そのころにはこういう着物も
安価で手に入ることはないでしょうから。
でも娘は興味がないので取っておいても無駄かな・・・?

さてこの川端柄の小紋、どうしようかな。
せっかく探していたものだし、やっぱり自分用に仕立てようかなあ…、と
着物を置くスペースと相談しながら
しばらく悩んでこのまま置いておくことに決まりました。

でもずっと探していたものを格安で手に入れられるのって
嬉しいものですね。
どうしようかなあ、と考えながら
嬉しい悩みが増えたような気がします。

小千谷紬の堀澤達二さん

郡上紬の購入に失敗し、返品した後
三代目清次さんの紬を購入した事を先日書きましたが、
清次さんの着物は越後紬の中に分類されているらしいことを知り
越後って良い紬があるんだなぁ、と
新しい発見をしたような気持になりました。

今まで自分が興味を持ったのは
大島紬や結城などのブランド紬です。
それから郡上紬に伊那紬、久米島紬に花織等の南の島の織物。
牛首紬もいいなあと思ったり。
勿論全て持っているわけではありません。

何故か、今まで越後の紬に興味を持ったことはなかったのです。
特に小千谷紬はリサイクルでよく見かけていて
「安っぽい」印象が強くあり全然興味ナシ、でした。

でも!!
考えてみれば小千谷って着物の一大産地です。
随分前に買った片貝木綿も小千谷縮もそう言えば小千谷。

真綿を使った紬も沢山あるんですよね。
探したらオークションに山ほど出ていて、ちょっとびっくり。
よりどりみどりです。
「真綿で手織りした紬」ってすごく素敵だと知ってはいましたが
真綿と言えば結城、そして郡上、
それに長野の紬も真綿かな?と言うくらいしか知らなくて
何故か小千谷は出てこなかったのです。
バカでした。

でも、やっと、ついに小千谷紬の素晴らしさに気がつきました。
小千谷の紬は本当にいろいろとあって
ピンキリみたい。
本当に良いものにはなかなか巡り会えないかも・・・、とも思います。
良いものはかなりの技術を駆使して作られています。
目指すは手織り真綿使いの小千谷です。

そして見つけたのがこの反物。
小千谷

作者は堀澤達二さんと言う人です。
糸は手紡ぎの真綿糸を100%使っています。

少し前に素敵な紬を買ったばかりだというのに
それでも、この紬を見て是非手に入れたいと思ったのは何故か?
それは絣が素晴らしかったからです。
この絣を見て私は大島の都喜エ門をちらっと思い出しました。
でも、こちらは真綿糸を経糸緯糸に100%使っているのです。
真綿糸で絣模様を表現するのは
伸び縮みがあるので凄く大変なんだそうですが
これはそんな条件をものともせずに
とにかく、ものすごく細かい模様になっています。

小千谷の紬は「緯総絣」だと思っていましたが
この紬は経糸も微妙に色が入っているようです。
そのため、まるで絵を書いたように見えます。
なんと言っても堀澤さんは
重要無形文化財に指定される程の技術を持っている人。
絵絣を作ることがこの人の得意技なのだとか。
私は真綿糸を使った、こんな細かな絵絣は
今まで見たことが無かったのです。
柔らかい絵絣です。

多分、自分が今までに見た真綿紬の絣の中では
最も複雑な模様だと思います。
昔はこう言ったものは当たり前にあったのでしょうか。
この絣あわせや糸を染める作業には
どれだけ手がかかることでしょう・・・。

画像ではちょっとわかりづらいのですが
多分7色の色が使われていて
それは恐らく全て先染めだと思われます。

そして、この手のかかった織物がヤフオクで
誰にもふり向かれずに
新品の状態で
おそらく本来の10分の1以下?と言う金額で売られていたのです。
どうしてこの着物を誰も欲しがらなかったのか?
正直疑問ですが、多分画像が汚かったからだと思います。
しかも商品説明がろくにない。
真綿糸を使っていることすら書いていない。

これを誰も欲しがらないってことは
情報があふれている今の時代であっても
このタイプの着物はあまり知られていないのかな、とも思います。
それに流行しているとは思えませんよね。
でも好きな人は絶対いるはずです。

今はシンプルな着物が流行っているように思えます。
結城でも、複雑な柄のものは本当に少ない。
複雑な模様は作るのに手間がかかる分、値段も高くなる。
都喜エ門の着物も、風景画のようなものがありますが
滅多に着ている人はいない。

売れなければ、職人さんは当然作らないでしょう。
だってものすごく大変な作業でしょうから・・・。
こうして素晴らしい技術って消えていくんですね。

でも、私はこう言うのが大好き。
だから手に入るうちに絶対買わないと!
実はもう一枚堀澤さんの紬が売られていて
そっちも随分悩んで、買ってしまいました。

小千谷お気に入り

凄いでしょう?
これ全部絣で表現されてるんですよ。

でも・・・、贅沢しちゃいました・・・。反省。
もう、しばらく着物も帯も買いません。(多分)
でもね、実は先日返品した激安郡上紬一枚分の値段で
この小千谷2枚と三代目清次さんの紬を全部買う事が出来ました。
そんな訳で、郡上はしばらく我慢することにします。

この小千谷紬を50倍のルーペで観察します。
去年買った重要文化財100亀甲の結城紬と比較してみました。
結城紬の方が裂の目は詰まっています。
この点は結城の方が上だなと感じました。
さすが地機です。
結城って織りの技術も、糸を紡ぐ技術も本当にすごい。
目が詰まっているのに裂が軽くふんわりと柔らかい。
それだけ糸が細く紡がれているんだと思います。
自分が持っているのは100亀甲結城ですが
160亀甲のものなんて、一体どれだけの技術が必要なんだろうか。
でも絣合わせの技術は
この小千谷のほうが結城よりも
すごいというか、苦労していると思えます。


手触りは結城とちょっと似ています。
どっちも真綿紬だからなのでしょう。
糊をしっかり落として着込んだ結城ってこんなかんじになるのかな?と言う感じです。
私の持っている結城は紙のようにパサッとした感じがあり
それでもやはり柔らかいのです。
小千谷はパサッと感はあまりなく(でも少しあります)
くたっと柔らかく体に沿うような感じが強いのです。
糸の細さも100亀甲の結城とほぼ同じですが
小千谷のほうが糸に細い部分と太い部分があって
若干凹凸があります。
裂の厚みはほぼ同じ感じ。
風合いは結城に負けていません。
この点はちょっと驚きでした。
だって購入価格は小千谷が全然安い。
5分の1以下です。(あくまでも自分の購入価格での比較です)

結城と小千谷、どっちが好きかというと
自分の2人の子供に「どっちが好き?」と聞かれるときのように難しい。
カジュアルに着たいのならば小千谷
上品に着たいのならば結城という感じがします。
結城には結城の素晴らしさがありますが
この堀澤さんの着物も他にはない凄さがあります。
この辺は何年か着てみないとわからないですね。

拡大するとこんな感じです。

小千谷2
小千谷船拡大



一見染めに見える柄が全部絣です。
本当にすごい・・・。

早速渡文の帯を合わせてみました。
この帯はどっちの反物にも合いそう。

小千谷3

私はシンプルな着物も好きなのですが
自分好みの柄が「ガラガラ」入っている着物を見ると
絶対欲しくなります。
自分も絵を描くので、苦労してこの模様を考えたんだろうなあ、と思うと
無条件に着てみたくなります。
元々私はそんなに着物が似合う体型ではないので
面白いものや綺麗な柄で体形をごまかしたいというのもあります。
「変わった着物ですね」と言われると嬉しいのです。

大好きな着物の柄の中には
例えば更紗模様があります。
そしてオークションなどで、大好きな2代目更甚の良い柄の着物を見つけると
可能な限り買ってきました。
最近収納場所に困ることもあって
あまり着物を買わなくなりましたが
それでも今年買った着物の中には勿論更甚が入っています。
そう言えば年に一枚は見つけて買っているのが更甚です。
だって更甚の着物もそろそろ手に入らなくなるって思うから。
更甚さんはもう着物は作っていないようですし、
あれだけ手のかかった着物を作れる人は
どんどん少なくなるでしょう。

今、流行っていないタイプの手の込んだ柄物は
とても安く手に入れることが出来ます。
簡単に手に入るのは嬉しいことなのですが
多分先々こう言った着物は絶滅するであろう事を考えると
悲しくもなるのでした・・・。

今回買ったこの着物、大切に大切に着ようと思っています。
堀澤達二さん、素敵な着物を作ってくれてありがとうございます。
出来れば孫子の代まで着ていきたいです。








プロフィール

きもとももこ

Author:きもとももこ
自然の多い西東京で
絵本を作りながら暮らしています。

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