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喪服の準備

喪服を買う事にした。
和装の喪服ではなく
いわゆる洋装のブラックフォーマルだ。

実は去年、義父を亡くした。

義父はもう随分前から体調が悪かった。
何度も何度も「そろそろ危ない」と言われ
その度に家族は覚悟をしてきた。

最初の「危ない」は子供を産んだばかりの頃。
7年くらい前だっただろうか。
この頃私はきちんとした喪服を持っていなかった。
産後で体型は定まっていないし、子供を置いてゆっくり出かけることも出来ない。
さて、どうしようか…、と思っていたところ
実家近くのスーパーでブラックフォーマルのセールをやっていた。
ラッキー!と思い、早速購入。

ここで見つけたのは5000円の激安ブラックフォーマルスーツ。
ただでさえ太っていた産後の体型。
サイズを探したらセール品のため売り切れていて
「まあいいや」と1サイズ上を買ったのだ。
これを去年、義父のお葬式の時に着た。
やっぱり大きすぎる…。
肩幅がまるでフットボールの選手みたいだ。


そんな訳で冠婚葬祭の決まり事にうるさくない家系に生まれ
嫁ぎ先についても同様だったとは言え
さすがに、もう少しまともな物を買う事にした。

まずデパートのブラックフォーマル売り場に行ってみた。
高級感あふれる商品がこぎれいに並んでいる。
値札を見ると、うわ〜!高い!!
10万、これは15万!?
あまりにも高かったので、触るのも申し訳ないような気がして
さっさと退散。

ネットで調べたら
デパートではそんな値段が普通らしい。
でもブラックフォーマルバーゲンというのがあって
そう言うときに買えば半額くらいで買えることもあるとのこと。

でもね、半額でも高いよ。
きちんとしたブラックフォーマルなんて、人生で何回着るんだろうか。
しかも洋服には確実に流行がある。
最低でも10年に一度は買い換えないと…。

入学式や卒業式で着る人もいると思うけれど
私は出来れば子供のお祝いの席では着物を着たいので
多分ほとんど使わないだろうし、
お祝いの席では洋装であっても
ブラックより普通のスーツの方が着たいと思う。
それに本当に真っ黒無地のブラックフォーマルは
あまりにも「葬式」っぽすぎて
お祝いの席には合わないような気がする。
でも、すっごい豪華なアクセサリーを付けるとか、
ジャケットは違うものにするとか、あるいはワンピースを合わせるとか…。
まあ、使えると言えば使えなくはないかな。
そう言えば卒園式では
ブラックフォーマル着ている人が結構いたなあ。
それはそれで、きちんとした感じにはなるし
案外良いのかも。


ただ、色々考えると
正式な高級ブラックフォーマルって
自分の人生には必要がないような気がする。
私の親は大げさなお葬式をしたがっていないし
夫は自分の時は葬式をしないでくれと言う。
かくいう自分も葬式はしないで欲しいタイプ。
基本的に葬式に興味がない。
死んだら終わり。
出来るだけみんなの手を煩わせたくないし
その後の儀式なんかどうでも良い。
自分は、墓に入りたいとも思わないから
出来れば散骨して欲しい。
でも墓に入れる方が家族にとって楽ならば
綺麗な山が見える丘にある樹木葬式のお墓に入れてもらっても良い。
本当は面倒くさかったら
そのまま骨は全部焼き場に捨てて来ても良い、と思うくらいだ。
どうせ死んだら、なんにもわかんないし。
実際焼き場で
灰のようになった細かいお骨が
地面のゴミ箱のようなところに
掃き捨てられているのを私は見た。
所詮みんな最後はゴミになるのだ。


話がそれたので元に戻すが
ブラックフォーマルって言うものは
一目見れば高級品かどうかわかるんだそうな。
黒の色が違うんだって。
色が濃いらしい。

義父のお葬式には本当に沢山の人が来て下さった。
その時私は、他の人が高級な喪服を着ているかどうかなんて
全然気にしていなかった。

義父は牧師さんだったので
お葬式に来て下さった方達もキリスト教徒が多い。
そのせいか、喪服もいろいろ、装身具もいろいろ
和服を着ている人はいなかったけれど。
やっぱり変わったものを身につけていれば、それだけ記憶に残る。
でもそれが安物かどうかはあまり考えなかった。

キリスト教徒(プロテスタント)は
喪服には、こだわらないのかも知れない。
随分前のことだけれど
夫がお世話になった方のお通夜(この人も牧師さん)では
濃いブルーのサテンのブラウスを着てきた人がいたくらいだ。
ひょっとしたらそのブラウスは
故人と何か繋がりのある物なのかも知れないけれど、不思議だった。


…また話がそれた。

で、いきなり「喪服って高いのよ」とデパートに無言で教えられ
ちょっと困って安く買う方法を模索。
いくつかの方法がある中で
その中の一つ、ネットで買う事を選んだ。
なんでもネットではデパートで10万円で売っているようなものが
3万4万で買えると言うことだった。
じゃあ、その価格帯のものを買おうと思った。

楽天市場を見てみると、いろんな布地の喪服が売っている。
なかで、丹後ちりめんというのが目にとまった。
紋織りになっている。
普通の喪服よりも地紋のある方が面白いかな、と思って見ていたら
隣に「米沢織」と言うのもあるじゃないか。
いわゆるジャガード織りだ。
これも良いかも、と悩んで
お店の人に質感、地紋等についてメールで相談。
「米沢織の方が丹後ちりめんよりも高級感があります。
喪の席でもお祝いの席でも着られます。」とのこと。
じゃあ米沢織にしようと、これを買った。

ところがこれが届いてみると
なんだか色がグレーっぽい。
手持ちの5000円の喪服よりも、もっとグレーに見える。
ジャガードは細かい紋織だから
光を反射しているのだ。
米沢織は、普通のポリエステルよりも高級な織物として扱われている。
価格も同じポリエステルと比べて、ちょっと高い。

調べたら
高級喪服は黒っぽいのだと思っていたら
どうやら完全にはそうではないらしい。

紋織りは当然模様があるから
たとえ糸が真っ黒でも
織上がったら角度によって光って白っぽく見える。
その他にもシルクウールの物はちょっと光って見えるそうだ。
だから、正喪服には使えない事もある、というのだ。

値段が高いとか高級とかそう事じゃなくって
用途が違うらしい。

喪服には正喪服とか準喪服とかがあって
本来親族が亡くなったときに身につけるべきは正喪服だそうだ。

で、結論から言うと
正喪服が必要な場合
私が買ったジャガード織とか
丹後ちりめんの紋織りや、シルクウール等は
選ばない方が正解らしい。
だって完全なブラックじゃないから。
こう言う喪服は、準喪服と言うらしく、
親族が亡くなったときは
本来着るべきではないらしい。


なんだよ、それ。
早く言ってよ。
ネットショップの人は
そんなことを言ってなかった。
正式な喪服として使えるって言ってたのに。
もう、買っちゃったじゃないの。
しょうがないなぁ。
・・・と、心の中でぶつぶつ。
でも知識がなかったんだから仕方ない。
こう言うことは最初に調べなくっちゃいけないのだ。

ああもう、無駄な買い物しちゃったなあ。
でもでも、もういいや。
うちの家族は喪服にうるさくないし
良いよ、もう、着ちゃおう!

ちなみに、私が買ったものは
布地は確かにトロンとしていて高級感があり
今までの喪服とは比べものにならないほど着心地が良い。
裏地もちゃんとベンベルグ。
ただし、仕立てについては「いまいち」な感じがあった。
米沢織の仕立は難しいのかな。
衿のところの形がちょっとふわっとした流線型で
中に針金みたいなのが入ったデザイン。
この形が綺麗だった。
でも、届いて着てみたら
その部分に若干皺が入っているように見える。
しかも背中が、よれた感じがする。あれー?
商品管理が悪くて皺になっているせいかもしれない。
アイロンの必要がありそう(買ったばっかりなのに!)

「デパートで10万円のものがネットでは3万円台で買える」
というのがネットで沢山出てきたけれど、どうなんだろうか。
いくら問屋が直に販売していて
中間マージンが省けるって言ったって、
そこまで価格が変わるんだろうか。
デパートだって馬鹿じゃない。
企業努力はしているだろう。
布地は同じ程度のものを使っているかも知れないけれど、
仕立ては、そんなに腕のいい人を使っていないはずだ。
それに、ネットで買ってみたら
商品管理は全然丁寧じゃないし、
販売している人達の商品知識も浅い。
所詮安いものにはからくりがある。
同じなのはせいぜい材質くらいで
デザインだって当然落ちる。

実際私がネット通販で買った米沢織のスーツを
デパートで10万円で売っているものと同じです、
だから10万で買って下さい、と言われても絶対買わない。
デパートに置いてあったのはもっと
手にとって手垢を付けたら怒られそうな勢いがあった。
「なんか、よれている」なんて事は絶対になかった。


で、なんだか買い物を失敗した私の経験から得た感想。

ネットで買う場合は相当割り切って買った方が良い。
価格的には確かにネットが一番安い。
ごくシンプルなデザインで
布地もシンプルなものだったら
私が買ったもののようによれることもないだろう。
まあ、喪の席はファッションショーじゃないのだから
私みたいに、衿のヒラヒラしたのじゃなくて
オーソドックスなデザインを選べば
案外良かったのかも知れない。


色々見てみて思ったのは
スーパーで買った5000円の喪服が
意外なことに色が真っ黒で
上質かどうかは別にして
喪服としては、比較的良い生地であった事への驚きだった。
この喪服のサイズさえ合っていれば
買い換えの必要など無かったのだ。


私は喪服の買い物に失敗して、
がっかりしていたのだけれど
ここで、もう1着喪服を所有していることを思い出した。
随分前にネットオークションで1000円程度で買った、
未使用・仕立て上がりの春江ちりめんの和装喪服一式。
この品を出した人は、全然着ないで売ったらしく
タグまでそのままついていた。

これを自分が
喪服として着ることはないだろうと思っていた。
無地黒だし、いろんなものの材料にできると思って買ったのだ。
着物の接ぎとか、帯裏とか。
つなげれば巨大風呂敷も作れそう。

でも、届いてみたらすごく手触りが良くて
とても綺麗な黒い着物だったので
もったいなくて
簡単にはさみが入れられなくなって、そのままになっていた。

久し振りに出してみたら
シルクだけれど、別に光ったりしていない。
さらっとした、草木染めの美しい黒。
この上質感はさすが和服ならでは。
これを見て思った。
葬式にぴったりの質感だ。

和服と洋服は販売価格の桁が違う。
洋服で10万円と言えば高いけれど
和服では一般的に10万円と言えば安いのだ。
(私の感覚はリサイクル専門だからちょっと違うんだけれど)

で、この着物を使って
スーツを仕立てたら良いんじゃないの?
と思いついた。


スカートは簡単に作れると思う。
でも、ジャケットは作れるかなあ?
丸襟だったら出来るかな。
私、実は洋裁が好きで、
若い頃は自分で裏地のないスカートや
ジャケット、ワンピースなんかを良く作った。
でも、礼装用となると裏地を付けなくちゃ。
肩パットも入れなくちゃ。
それとも仕立て屋さんに頼もうかな。
調べたら
着物をスーツに仕立て直してくれるところもあるみたいだった。
しかもそんなに仕立て代金は高くはない。
安いところは4万円もあれば仕立ててくれそうだ。
デパートのブラックフォーマル売り場より全然安い。

でも、失敗しても元々1000円のちりめんだし
とりあえず、自分で作ってみることにあっさりと決定。

そんな訳で、
暇なときに挑戦してみようと思う。

どうせ我が家はみんな礼服に興味がない。
ちょっとくらい仕立てが悪くても多分、気がつかないだろう。
それどころか、「これ自分で作ったの」と言ったら
すごい!と褒められるはずだ。

自分でブラックフォーマル作る人って
稀だろうな。
でもなんだか作るのが楽しみになってきた。
















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プロフィール

きもとももこ

Author:きもとももこ
自然の多い西東京で
絵本を作りながら暮らしています。

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